プライバシーポリシー

2019年10月24日木曜日

偏見ダメ。おすすめ香港映画1980年代。タイムスリップもしちゃうよ。


なにがダメって偏見の持ち主ですね。



「だな」


カミングアウトします。実は私それでした。


「最低やな」



香港映画バカにして全く見てませんでした


「え?あり得へん。ジャッキー映画見てへんかったんか?」


はい。


「ジェット・リーとかドニーも?」


はい、完全スルーしてました。


「マジか?」


21世紀に入る頃気付きました。香港映画スゲーって


「遅すぎるやろ」


今からタイムマシンで過去の自分にガチ説教してきます。


「・・・消えた」




おい、オマエ

『は?』

俺は未来から来たオマエだ

『・・・』

懐かしいなぁ、実家の自分の部屋。てか臭

『・・・』

その引き出しの奥に隠してるつもりだったモノ、妹にバレてたって分って気まずかったよなぁ

『・・・』

逃げられんぞ。こっちはドアを背にして立ち、オマエはほぼ勉強に使って無い窓際の勉強机の前の椅子に座り、脚を机の上に乗せて漫画読んでるという圧倒的に不利な体勢なんだから。それ今も昔も俺のリラックス・ポジションだ。

『・・・』

今読んでるのは買ったばかりの「サムライダー第3巻」だな。数年後同じすぎむらしんいち先生の「HOTEL CALFORINA」にハマり、その又先には「ディアスポリス」という作品に・・・

『アンタが未来の俺?』


そうだ


『イヤだなぁ』


・・・


そこ?


『鏡見なよ』


・・・だな。


『全く迷わず壁の鏡の前に行ったって事は、確かにアンタは、この部屋に入った事あるみたいだな』


この6畳間の事なら何でも知ってるから。例えば、その机の右側の一番奥、教科書詰め込んでると見せかけて実は・・・


『もういい。アンタが俺なら自分がSF的設定を受け入れるタイプだって事分ってるだろ』


現実逃避タイプでもある。


『・・・で、未来から何しに来たんだ?まさかターミネーターみたいな話?』


ロスで合法的にフルオートのウージーやAR18売ってないよなって思ったっけ。


『・・・残念ながらアンタは未来の俺だって確定』


今日来たのはオマエの偏見を正すためだ。


『斬新なタイムスリップモノだな。でも偏見って一体・・・』


オマエ香港映画見ないだろ


『あんたが俺なら聞くまでもないだろ』


そう香港映画なんてチープな三流ばっかりで見る必要ない。そう思ってた。周りがジャッキー・チェンに大騒ぎしてても無関心、ブルース・リーにも完全興味なし。


『その通りだって知ってるんだろ。それをわざわざ・・・』


ブルース・リーは神だ


『は?』


香港アクション映画はハリウッド以上。ハリウッド大作は大がかりにして大味大ざっぱ。そう思う日が来る。


『・・・』


女優にしてもジョイ・ウォンという・・・


『で、何が言いたいのか、まとめて』

話をまとめられないから俺即ちオマエだろ

『・・・』


気付くのが遅すぎた。香港映画を無視していた時間が勿体ない。それに実は、これが今回のタイムスリップの本当の理由なんだが・・・


『引っ張らずに早く言えって』


ジャッキー話で女子と盛り上がれたかもしれない。ひょっとして一緒にジャッキー映画を見にいったり・・・


『ないわ』


・・・

『あんたが俺なら分ってるやろ。そういう問題じゃないって』


「・・・だな」






「お、戻ってきたんか。えらい落ち込んでるみたいやけど」

過去の自分に全否定されました。

「なんのこっちゃ」

ま、過去は振り返らない。変えられないんですよ。結局。

「なに一人で納得してるねん?涙目で。」

もう20世紀も終わる頃、たまたま深夜テレビ枠放映の香港映画を見たんですよ。なんか特集やってたみたいです。

「急に話の続き始めたんか。なんで嫌いやったのに見たんや?」

理由は分りません。きっと運命だったんでしょう。

「ちゃうやろ」

それが衝撃的で、その夜、私の価値観が激変しました。香港映画スゲーって。

「・・・で、ファースト・コンタクトは何ちゅう作品?」

天使行動

「知らんわ」

え、ムーン・リー主演の傑作アクション映画。ムーン・リーは最高ですよ。小柄童顔美少女なのに超絶アクション。

「トリッキーな入り方したんやな」

チョウ・ユンファにも驚愕

「男たちの挽歌とかエエよな」

あの作品は別格ですけど、その深夜枠で見たのは「タイガー・オン・ザ・ビート」

「知らんわ」

え?リアル・カンフー・マスターのラウ・カーリョン師父監督の傑作アクションですよ。ニナ・リーも最高でした。ジェット、気持ちは分るぞ!

「オマエが何言ってるか全然分らんわ」

そして中古ビデオ屋さん巡りが始まりました。まだインターネット以前の時代で・・・

「なんか聞きたくない長話が始まったみたいなんで今日は、このへんで・・・ってキミ誰?」


『ボクは過去から来たそいつです』

「何でもアリやな」

『一緒に、この時代に来ちゃったみたいです』

「気付かんかったわ。存在感薄いな自分」

私の悪口は止めて下さい

「この子に言ったんやけど、あ、過去のオマエか。ややこし」

待てよ。別の時代の同一人物が同時に存在してるって事は・・・

『並行世界って事でしょうね』

「何言ってるのか全然分らん」

『香港映画をスルーしてる自分。ある時期から香港映画にハマった自分。一生香港映画に出会わない自分。それぞれ別の世界で存在している同一人物にして別人』

そういう事みたいだな

「お前ら何ゆーてんねん」

俺とオマエの違いは時間軸だけではない。

『どこかで分岐した別の世界の住人』

「意味分らんけど、とりあえず、こんな風になりたくなかったら映画なんかより外出て運動した方がエエで」

こんな風って言うな

「これでもオブラートに包んだ言い方してやってんやで。大体・・・あ!」

「消えた」

消えた。

元の世界に戻る事ができたのか、それとも・・・

「ホンマ何でもアリやな」




『・・・うたたねしてたのか?変な夢見たなぁ。駄作SF小説みたいな。未来の自分がどうのとか・・・ヤな夢だった。あれが未来の俺?あんな風にはなりたくないなぁ。そうなりたくなかったら外に出て運動しろとか・・・でも、もし、そうしたら平行宇宙が分岐するだけ?じゃあ、これを考えてる自分は一体・・・』


「しょーもない理屈置いといて外に出ろや!」


『・・・別の世界、時間軸からの突っ込みか』

某映画のチョウ・ユンファの真似して生卵10個と豆乳を一気飲みする猫着ぐるみ姉妹の妹。ドン引きする姉。止めといた方がいいと指摘するデカ猫氏と玉猫どん。






















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