暗い顔してどないしたんや?
「・・・神様のパズル」
そんな本あったのぉ。10年チョイ前か。
「昨日読みました」
当時ワシも読んだわ。
小松左京賞受賞作や。
宇宙を作る事は可能か?
お堅いハードSFかと思いきや読みやすい青春小説。
落ちこぼれ大学生と天才美少女が織りなす物語の中で、宇宙創成っちゅう壮大なテーマが・・・
「納得出来ません!」
そうなん?
「絶対おかしいですよ!」
・・・
「主人公の男子大学生が16歳の美少女のバイクの後ろに乗って背中にしがみつきながら、その点に関してノーリアクションなんて!」
・・・そこか?
「ホントなら匂いとか感触とか、ここ触っていいのかなとか嬉し恥ずかしドキドキがあるはずじゃないですか。しかも主人公の設定は、そういう裏山経験豊富なリア充じゃないみたいなのに。でも、そこ完全スルー。おかしいでしょ!」
・・・落ち着けや。
作品としてはどう思うねん?
「大風呂敷広げて小さくキレイに畳んだ感じ」
辛口やな。
「ディスってる訳じゃないですよ。
宇宙がどうのって言っても結局、日常レベルの普遍的な事が大事って落とし所は納得です」
じゃエエやんけ。
「凄い不安感に襲われたんですけど」
確かに、宇宙とは何か?っちゅう命題は自分とは何か?アイデンティティとは?っちゅう疑問に繋がって、それ突き詰めてくとヤバい領域に踏み込みかねんわな。でも、それこそ作品で描かれてたみたいに今ある日常っちゅう現実を・・・
「そこじゃありません!」
そうなん?
「いや、それもありますけど・・・」
なんやねん?
「作中で語られる宇宙創成の仮説」
疑問があんのか?
「全然意味分りませんでした」
・・・
「劣等生であるはずの主人公も『分かり易かった』って言ってるのに、私には完全イミフでした」
ま、主人公一応理系の大学生やしな。
「そういう問題なんでしょうか?
私アイデンティティの問題以前に自分の知的レベルが著しく低いのでは?という不安に襲われました」
・・・そっちかいな。安心せえや。
ワシも全然理解できへんかったわ!
「・・・」
納得できんか?
「それはともかく、バイクの2人乗りの描写は・・・」
結局それか?
「ディティールに違和感があると物語自体から説得力が失われるんですよ!」
あの小説、主人公の日記形式やろ。
「でしたね」
日記に何でもかんでも赤裸々に思った事全部ぶっちゃけて書くか?
そういう人もおるやろうけど、そうじゃない人もおるんとちゃうか?
「ですね」
・・・納得したんかい。
色々疑問、不安を抱いてる猫着ぐるみ姉妹の姉。そんな概念とは無縁に見えるデカ猫氏と玉猫どん。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿